こんにちは、髙橋酵研株式会社の南谷です。
「酵素分解技術」を使って、ナチュラルで優しい食品をご提供する会社です。
さて、前回ご説明した「酵素分解技術」、一概に「酵素分解」と言っても、対象となる物質、使用する酵素等によって、様々です。
何を作りたいかによって使用する酵素を選ぶのも、酵素の仙人、髙橋博士の得意技なのです。
今回は、弊社の特許のうちの一つである、「植物の単細胞化技術」についてお話しします。
普通のジュースの作り方
市販されている野菜ジュース、フルーツジュースがどのように作られているかご存知ですか?
野菜は細胞が連結してできています。いわば、細胞というカプセルの中に、栄養たっぷりのジュースが入っているのです。
そこで、野菜や果物をミキサーで撹拌し、細胞壁を壊します。それから搾汁もしくは遠心分離によって、細胞の中の汁を取り出します。
実はこの方法は非常にもったいないのです。というのも、ジュースを取り出す際に大量に発生する搾りカスは廃棄されてしまうのです。この搾りカスの大部分は食物繊維でできています。また、搾りカスにはβカロチンなど、水に溶けにくい栄養素がたっぷり付いているのです。また、撹拌の過程でたっぷり空気に触れて酸化が進んでしまうのも残念なことです。
つまり、私たちが普段飲んでいる「ジュースと呼ばれるもの」は、もともとの原料に比べると栄養素も鮮度も非常に落ちているものなんです。
高橋酵素で作ったピューレ
高橋酵素の特許のうちの一つ「植物の単細胞化技術」は、野菜や果物を酵素によってピューレ状にする技術です。
この技術を使うと、細胞壁を壊さずに、酵素のハサミによって細胞をバラバラに切り離します。例えるならば、筋子をイクラにするようにバラバラにするのです。細胞の粒は30ミクロン程度で非常に小さいので、バラバラになった細胞はピューレ状になります。
この製法を使うと、普通のジュースと違って、搾りカスがほとんど出ません。また、酸化による劣化も防げます。つまり、食物繊維も栄養もまるごと残った、スーパーピューレができるのです。
単細胞化技術で作った人参ピューレは、なめらかで、濃厚で、臭みも少なく、お子様にも大好評です。
「自然のままをまるごと活かす」という高橋酵素の理念は、こうした形で具現化しています。
次回は、「ATE常温分解溶出技術」についてお話しします。
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