秋は梨で喉や肺を潤して 乾燥対策を!

白きくらげと梨の薬膳デザート2

中医学では自然界において、太陽と月は陰陽の関係に似るという考え方から
夏の夏至が陽のピークを迎え、秋になると徐々に陰が増え始めてだんだん夜が長くなり
もっとも夜の長い冬の冬至には陰が最大になります。

これら自然界の出来事と私たちの体には、密接な関係があります。

ご一緒に学びながら、最後には秋にオススメの薬膳レシピもご紹介していきたいと思います。

秋の薬膳で大切にしたい考え方について

中医学には、
自然界のあらゆるものが陰と陽が対立したり、
またはお互いに依存し合ったりとしているという考え方があります。

初秋から秋本番になるにつけて徐々に自然界のエネルギーも、
陽から陰へと変化していきます。

それにあわせて必要な食事をとりいれて陰陽のバランスをとることが、
薬膳では大事なポイントです。

なぜならば陰陽のバランスが崩れたときに病期になるという考え方があり、
未病を防ぐためにも陰と陽のバランスがとても大事とされます。

秋の特徴として、
秋は夏の暑さが和らいだ後は、
徐々に陽盛から、陰盛へと気候が変化していきます。

そして、いろいろな農産物が実りの秋をむかえます。

秋の邪気は燥邪((そうじゃ)と言われて、空気の乾燥とともに
津液の不足によるトラブルがでやすくなるので乾燥対策が大事になります。

たとえば、体の潤いがなくなり皮膚や髪の毛のぱさつきが起こりやすくなります。

薬膳では秋は五臓の ≪肺≫ の機能が盛んになります。

乾燥した空気が口や鼻から入り込み、肺を傷つけやすくなるからです。
そこで肺を潤す食材が秋の薬膳では大事になります。

秋の薬膳で取りたい食材一覧

☆滋陰・潤肺作用のあるもの(肺を潤したり、養血作用のある物が体をうるおします)

長いも、白キクラゲ、れんこん、百合根、松の実、梨、杏仁、落花生、鴨肉、牛肉など

津液を生み出すもの(また津液を生み出す甘酸っぱい物もよい)

豆腐、白キクラゲ、長いも、くわい、葛粉、梅、牛乳、梨、柿、あんず、
ぶどう、レモン、麦門冬などがおすすめです。

また辛味のある物を摂ることもおすすめいたします


辛味は邪気を発散させて気血の流れをよくすると薬膳では考えられているからです
シナモン、紫蘇、生姜、葱、香草などで気血の巡りを良くするものも大事です。

簡単に作れる梨を使った薬膳デザートのご紹介

梨は水分の多い果実ですので秋の喉の渇きを潤してくれます。
そのまま食べても水分補給によいですね。

秋の運動会などの野外スポーツなどのお弁当のデザートにも、
梨はおすすめですね。

渇いた喉を潤して乾燥対策にもなる
白キクラゲと組み合わせた簡単薬膳デザートを紹介します♫

白キクラゲと梨の薬膳デザート

白きくらげと梨の薬膳デザート

レシピ

1.白キクラゲは乾物ですので、まず水で戻します。
水に戻すと数倍に増えます。

白きくらげ

2.一晩水に浸けた白キクラゲに、氷砂糖を入れて煮こみます。
氷砂糖でつくると後味がすっきりした甘さに仕上がります。

3.トロトロの柔らかさになるまで、ゆっくり弱火で煮込んだら梨を入れます。

ポイント
梨は火が通りやすいですから、
しっかり白キクラゲが柔らかくなりましたらいれてください。

4.器に盛り付けてハチミツをかけていただくのもおすすめです。

白きくらげと梨の薬膳デザート2

蜂蜜はお肌を潤してくれて、また喉の乾燥も防ぎます。

秋の簡単薬膳デザートで乾燥した空気でダメージを受けた喉から
肺をいたわってあげてください。

今回は梨に洋梨もプラスしてつくりました。
洋梨のほんの爽やかな酸味がおいしく仕上がります。

洋梨のコンチェフールのご紹介

洋梨のコンチェフール
洋梨のコンチュフールもこれからの季節に、まとめて作り置きしておくとおいしいです。

パンに塗ったり朝のヨーグルトにかけたり重宝いたします。

こちらも仕上げに蜂蜜を入れるのがポイントです。

喉の乾燥だけでなく、梨と蜂蜜の組み合わせは喉の痛みや、乾燥からくる咳にも良いので
乾燥しはじめる秋にはおすすめの薬膳デザートでした♫

The following two tabs change content below.
中島香代子

中島香代子

栄養士、薬膳コンシェルジュ、薬膳エバンジェリスト(薬膳コンシェルジュ協会認定)、豆腐マイスター、裏千家茶道師範、草月流華道師範 主婦の立場から家族の健康管理のために薬膳を学ぶ。 薬膳の考えの素晴らしさを広めたいと思いカルチャー講座にて薬膳講座を引き受けながら薬膳レシピの提案や栄養指導などの活動をしています。 生活の中にすぐに役立つ簡単薬膳をお伝えして行きたいと思います。

FOLLOW US!