今年も残すところいよいよあと二か月となりました。
11月に入り朝晩の気温がめっきり低くなりました。
温かいスープの恋しい季節となりました。
冬の寒気が重なってくる晩秋は涼燥となります。
乾燥対策をしながら体が冷えないように気をつけた食生活がポイントです。
温肺滋陰の食材を心がけましょう。
今回の薬膳レシピご紹介では、丸鶏を使った滋養薬膳スープの作り方と
効果効能についてお話していきますので、ぜひ一緒に作ってみてくださいね。
乾燥を防ぐために摂取を控えたい食べ物
香辛料などの辛味、多量のお酒、コーヒーなどの摂り過ぎると乾燥がすすみ
肺を傷つけやすいと考えられていますので、くれぐれも摂り過ぎには気をつけましょう。
中医学では肺は吐き出す呼気、
腎は吸い込む納気をつかさどるとされます。
お互いが協力しあうことで呼吸器系を支えています。二つの臓器を養いましょう
栄養たっぷりの滋養薬膳スープのご紹介
今回は体を潤して元気にする丸鶏の滋養スープを紹介します。
疲労回復、血行を良くしてお肌も体も潤い元気がでます♪
ローストチキン用としても売られている丸鶏が手に入りやすくなる季節になりますから、
是非つくってみてくださいね。
鶏の滋養薬膳スープ
材料
・丸鶏(手に入らない場合は鶏の骨付きもも肉で代用ください)
・朝鮮人参(入手できたら生または乾物でも)
・玉ねぎ
・葱
・にんにく
・白キクラゲ
・蓮の実(乾物)
・棗(なつめ)
・クコの実
作り方
1.材料を鍋に入れて、塩、胡椒、酒(中華だし等お好みで)を入れて水を鶏が浸るまで入れて煮こみます。
ワンポイントアドバイス
丸鶏のお腹の中や首周りの血の固まりは指でよく取り除きましょう。処理をすることで澄んだ綺麗なスープに仕上がります。土鍋や大きな鍋で煮込む、または圧力鍋が時短で仕上がりますのでおすすめです。圧力鍋ですとほんの10分程度で丸鶏が柔らかく仕上がります。
2.鶏が柔らかくなりおいしいスープがとれたら丸鶏とスープごと土鍋に移して、
下茹でをしておいた野菜類を入れて鍋仕立てにして盛り付けてください。
豪華に見える丸鶏の滋養スープはおもてなしにもいいですね。
3.最後に入れる具材にはこの季節は滋陰、潤肺作用のある長いも、蓮根、白キクラゲなどがおすすめです。また黒キクラゲもおすすめです。
下茹でしておいてから最後に追加します。
茹でておいたた小松菜や豆苗をそのまま入れたりすると、
緑の野菜が加わり彩も良くなります。
また最後に油揚げなどの具材を追加してもおいしくいただけます。
鶏は柔らかくなり箸で簡単に崩せるほどになっていますので、
まずは塩のみをつけていただいてみてください。鶏の旨味が味わえます。
丸鶏が手に入らないときのアレンジ方法
丸鶏が手に入らない場合は、骨付きのもも肉でも充分においしくできます。
材料を鍋で煮込む鶏のスープは栄養分がスープに溶け出していますので、
残さずにスープをすべていただいてくださいね。
残った場合にはこのスープをもとにネギと水を足して白米や雑穀米を入れて、
雑炊にしてみてください。
翌日の朝ごはんにも、おいしくいただけます。
鶏の滋養薬膳スープに使用した材料の効果・効能について
鶏肉
鶏肉はお腹を温めて元気をつける、足腰の冷え解消にも効果的です。
また疲労回復成分のイミダペプチドが豊富に含まれています。
朝鮮人参
気を補う効果の高い生薬です。疲労を回復して元気に、また食欲不振にも
玉ねぎ
胃の機能を整える、血の流れを良くする 熱を冷まし痰をきる効果があります。
ネギ
発汗作用により邪気を追い出す、体を温め気の巡りをよくする。
にんにく
お腹を温め、胃腸の働きを良くする。
咳を鎮める、痰を取る、殺菌抗菌作用があり、畑の抗生物質ともいわれます。
白キクラゲ
肺の機能を潤す。胃を丈夫にして体に水分を補う。
蓮の実(乾物)
あせり不安解消に、不眠予防、イライラ解消にも効果があります。
棗(なつめ)
消化の機能を良くして元気をつける。精神安定、造血作用。
中国では一日3個の棗をたべると、いつまでも若くいられるということわざがあります。
クコの実
肝や腎の機能を高め、目の疲労解消に。
クコの実の根皮は地骨皮(じこっぴ)という生薬。
足腰のだるさ、めまい、耳鳴りにも。
黒キクラゲ
陰液を補い、血液を養うとされます。
丸鶏滋養薬膳スープで冬を迎えましょう
お肌の乾燥対策にまた疲れがとれて、元気になる鶏の滋養スープの紹介でした。
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